西川口駅西口、ロータリー右側の三菱UFJ銀行を右に入ると怪しげなマッサージ店が並んでいます。最初のすぐの十字路を右に、線路を右手に駐輪場の隣、こじんまりとしたそばうどんのお店稲廼家さんがあります。
ご夫婦と土日には高校生の娘さんがアルバイトで手伝っています。気取っていないけれど、蕎麦作りの仕事は職人肌だとわかります。
家族経営で娘さんが手伝っているほのぼのとしたお店です。厨房が奥にあって4人掛けテーブルが2脚と2人掛けテーブルが3脚。座敷がありますが良き知らない。けっして広いスペースではないけれど、他人の視線が気にならないしお店のひととの距離感が絶妙。
たまに、客席からのオーダーが厨房のスタッフに聞こえていないことがあるけれど、のんびりとした、でも仕事に集中されているのが良くわかる。
わたくしは食通でもグルメでもないけれど、舌、味には敏感。子供の頃にはコックになりたいと思っていて幼稚園に園児自らの自作の弁当を持参していたこともあります。
10回以上20回未満くらいこの稲廼家さんに通っていますけれど、「めんつゆいつもより薄いな」と思った(自分の体調で味覚は変化するけれど、ソコも確認した上で確かに薄かった)ことは1回のみ、昨日も安定の味でした。
稲廼家さんでカレーやうどんを注文したことはありません。なぜならば、ミニカツのセットでもり蕎麦大盛が最高であり最善手だと納得しているので変えたくはないからです。
かつ丼も小さな丼なので好きな蕎麦を大盛にできる。ソコが他にはない稲廼家のセットメニューのすばらしさ。
銀座に本店のある蕎麦店が赤羽になるけれど、遙かにリーズナブルでありながらの居心地の良い品。かしこまった上品、ではない素朴な品のある店。
打ち方ゆであがりの蕎麦の仕上がり状態、小鉢のバランスのトータルが稲廼家さんは群を抜いています。私の好みなんですかね。知られていないだけのかなりの名店ですよ、たぶん。
稲廼家さんは持ちビルの1階で商売をされているのだと勝手に推測しています。賃貸している大家さんなのではないかな?と想像しています。
ご商売はちゃんとされているんですが、なんて言うのか余裕があるんです。マイペースで職人の仕事をされている空気感がある。
座敷も奥にあるのでご家族で食すこともできます。昨日は土曜日だったし時間も12半で混んでいる可能性が高かった。
けれど、ダメでモトモトと思っていても脚を運びたくなる。こんなお店はココ稲廼家さんしかありません私は。
運よく昨日は入口手前に席が空いていました。重みのある引き戸を引いて着席すると、メニューを観ずにいつものミニかつ丼蕎麦大盛を注文。
安定の蕎麦、かつ丼でした。昼から酒とつまみの注文できます。
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