彼は急いでいるから横断歩道を速く渡っているのではない。急ぎの用事や遅刻しないギリ、といった利己的は理由ではない。
通勤途中で出くわし、何かよくいる急いでいる人とは違っていた。気になった。声をかけた。(敬称略)
失礼ですが・・・。もしかして、あなたは急いでいないんじゃないですか?
えっ、なんですか?
面白い人に声かけてしまう癖があります。わたくしはコーいうものです。
といって会社の名刺を差し上げた。
なんか用あります?
お話しいいですか?
えっ?
もしかして、あなたは”渡り”の方ではないかな・・と。
なんですか? ”渡り”ってきいたことないけど・・・。
いつも横断歩道で、車に道譲ってますよね!
横断歩道で運転手の顔を見ながら「お先にどうぞ・・」という譲り方ではない。足早に横断歩道を使用して、道を空ける。車に歩道を譲るひとが日本に数人いる。ネット情報。ネットには普通ではやらない、興味関心にならないことを突きとめている人がいる。
譲るっていうか、横断歩道って車道だから、歩行者優先っていっても、どうしても車にも迷惑かけたくない、っていうのはありますね。
「お先にどうぞ」ってやらないでしょう?
信号青だし、譲るとたぶん、どこまで譲るか?ってなるから、渡れなくなる。だから譲れない。
やっぱり”渡り”さんだぁ。いつからこうした横断歩道の渡り方しているんですか?
考えたことないね。自然に。
わたしは”渡り”じゃなんです、足早じゃないんで。でも気持ちはわかりますよ。”渡り”さんに会えてうれしいです! 確か日本に5人しかいないんで・・・。
俺みたいなのって変かな?普通だと思ってるけど。5人?うれしいような・・。歩行者優先って、だからってゆっくりできない。でも、老人のゆっくりってしょうがない。横断歩道の歩行者の青の時間が足りないっておもうことあるよ。聴覚障害者用のボタンのように老人用ボタンってあっていいよね。
やさしいですね。 横断歩道でたくさん人が歩き出すと、あなたが足早でも車は早く通れないからムダとはおもわないですか?
もう習慣。人のことは気にしませんね。スタイルみたいなもん。
最後に1つ。遅刻しそうとか、自分のためではないですよね?
俺が急いでたら、横断歩道以外でも走ってないとおかしいよね。
あっ、やっぱ”渡り”さんで間違いないです。ありがとうございました。
道路交通法ってもっとも弱者を大切にする現行憲法に忠実な唯一の法律です。歩行者優先、弱者優先。
知ってました?
誰も気づいてないけど。たぶん。
道交法でできるんだから他の法律でできないわけない。国家権力がフォローしてくれているんで特別。他の法律でもしっかり取り締まってほしいですけどね。
今回の当記事はフィクションです。そんなひとほんとにいたら面白いけどね(即興創作(笑)
コメント