スマナサーラ長老との事

ヴィパッサナー

テーラワーダ仏教協会のアルボムッレ・スマナサーラ長老に今月お会いすることができます。体調管理をしっかりしたいところです。

私が初期仏教を知ったのは、幡ヶ谷の書店で手にした1冊のスマナサーラ長老の本からです。その時どの本を手にしたのかを忘れました。

以降、複数のスマナサーラ長老の本を読んできたので・・・「どれが最初だったかな?」という感じです。

その本に出合う前に遡ると、ドクスメ(読書のすすめというサイト)で西田文郎さんが勧めていた書籍が「仏教は心の科学」であることは知っていました。

メンタルのプロ中のプロが「仏教は心の科学」という本に感銘した。

西田文郎さんは、ソフトボールのオリンピック選手のメンタルトレーナーをされて、金メダリストを育てた人。脳科学の実践者であるが西田文郎さんはどのような思いでその本を勧めているのか?

興味がありました。

メンタルトレーナーのメンタル=「心」に留めた本が、「仏教は心の科学」。「プロが認めるプロがいる。」と漠然と思っていた事を思い出します。

実は後で調べて知ったのですが、当時の職場のすぐそこに、ゴータミー精舎はありました。テーラワーダ仏教協会の本部です。

眼と鼻の先にあるのに、時間が合わない。仕事の関係で都合が合わない。

1年以上経ってようやく、ゴータミー精舎の瞑想会に参加させて頂きます。半分は興味本位。

親子で参加している母と娘さんに対しては、「ひとりで来なさい」と言ったことをお話されました。自分の心に向き合う時に、誰かと一緒でなければ来れないようでは、いけない。というお話。

確か、ちょうどクリスマスイブの日でした。20人くらい参加していたでしょうか?

腕を上げてから下げる瞑想と座る瞑想、歩く瞑想。みなさんを指導されているのに。1つ1つの言葉が自分に向けられているようにしか感じられませんでした。

すべてを見透かされている。

「あんな人たちとグループを作っても仕方がない。一人で解脱しなさい。」と突然おっしゃった。私には何を言っているんか直ぐわかりました。

でも、他室にいるボランティアの方々に対して批判的に言っている。でも、文句を言っているのではない、本質を現実をおっしゃっていました。痛烈。

私に言っているのだと直感しました。私は、日本人が群れて、村になって安心する、そうした傾向がある民族だと考えてきました。

グループになり村ができると仲間ができて心が通って安心感が生まれます。でもソレと信仰心は違う。(初期仏教は信仰ではないけれど、ココでは”信仰”と言います) ソコを間違えている人々が多い、と感じてきたのです。

スマナサーラ長老も、そうしたことが言いたいのだと思いました。「お前の心はコーだろう、わかっている。」と言われたように感じ、すごいと思いました。

解脱するためには、とてつもないエネルギーが必要だというお話しをされました。ロケットが地球を飛び立ち、大気圏に突入する、一気に飛び立つほどのエネルギー。ロケットで例えてお話しされました。

なぞな、ぶったまげた事があります。

聞いているみなさんにお話しされている、そのさ中に、「世界中で人が殺されていますよね。」と少し語尾の方で私に向けられた瞬間。

わたくしは号泣していた。

何が起きたか未だにわからない。何かのエネルギーを投げられた。

人が殺されることで生まれた悲しみの塊が、私の全身に注がれた。全身全霊が悲しみだけになりました。

何かのエネルギーを与えられてそのマッチ1本で、私の悲しみの炎が突然燃え上がったような感じ。

人前で泣くような人間ではないし、何か悩み事を抱えて参加したのでもない。

でも、悲しみの塊だけが確実にあって、号泣が止まらない。止まらない。

当時は、世界の人々への心の広がりがある事がむしろ誇らしい気もしていました。

「お前はこんなに弱い心なんだよ」と自覚させたかったのだと、今は思います。

スマナサーラ長老に直々にご指導いただける稀な時間。

今から気持ちが引き締まります。

嬉しい、でも怖い。

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