世界をリードできる日本のポテンシャル

読書とその周辺

「日本のコロナ対策は、なぜ迷走するのか」で著者の上昌弘さんは、

新型コロナウイルスは指定感染症になっているので、

診断されれば、医師は厚労省へ届け出が必要になります。

普通に診療するだけで、データが蓄積されるのですが、

こういったマスデータがとれるのは日本だけです。

と書かれています。ココを活用する、できると日本にポテンシャルはある。

「コロナはもううんざりだ!」という方もいることでしょう。私もソーです。コロナ渦で様々な本を読み、マスメディアでは語られていない真の情報をネットで探し、迷走する中、すこし立ち止まって振り返ります。

上記の上昌広さんからの引用は、

PCR検査でも死亡者数でも経済の鈍化でもアジアの中で日本は決して優等生ではなかったけれど、国民皆保険という制度によって、日本だけが優位になれる部分がある、

という見解ではあるのです。

本著は2020年11月に発行されており、その時点からの未来予測もされています。私というド素人の個人的な情報収集に基づいて判断してみると、当たったことと外れたことがあるとわかりました。

2020年時点でのワクチン効果の予測・見解と2022年のワクチン効果の結果はかけ離れています、たぶん。案外効果は有った、と。

本書はホボホボ日本の対策へ向けられた批判の論調。その原因と主犯を実名で記している稀有な本。

戦前からの組織の受け継がれ方、という視点の仮説を少し頭の中に入れておくと、将来、医療分野で問題がさらに起きた場合、本質を知る上で「やっぱりネ!」と知ることができると思いました。

日本特有の公衆衛生担当者と医療管理体制のカタチがある、ということがわかります。

上氏の、その仮説の1つ1つの内で、どれかが正解となった将来、仮説の説をさらに伸ばして、「だとすると次はこうかな?」と自ら推測することのできる良書だと思います。

あるジャーナリストは本書を歴史書として薦めているけれど、私は事実にしか興味が無いし、歴史観に関しては、距離を取りたい。(そもそも歴史は物語(物語=妄想から妄想へのバトン送り)です)

「こう解釈するとこうなる」という理解に留めて、俯瞰しておきたいと思います。

上昌広さんの凄さは、世界のコロナに関する論文(下記リンク先の全てに目を通されています)を読みながら判断している点です。世界の研究者の論文、エビデンスをもって、日本で「・・すべきです。」と言っています。

ニューイングランド・ジャーナル」、「ランセット」、米医師会誌英医師会誌、「サイエンス」、「ネイチャー」(ネイチャー・ジャパン)。

コロナウイルスの研究はどの国が一番進んでいるか?

上氏:「ダントツに米国と中国です。」

普通の人がコロナにかからないためには、どうすればよいでしょうか?

上氏:「難しいですね。とても難しいと思います。ただ、手洗いは非常に有効です。水で十分だと思いますよ。・・リスクが高いのは・・大声を出すところです。

居酒屋とか屋形船、相撲部屋、剣道場、合唱団などです。そういうところは流行期間は避けた方がいいと思います。逆に言うと、堤防で釣りをするとか、ジョギングするとかは何の問題もありません

満員電車や映画館などでは感染は起きていませんよね。しゃべっていませんから。」

私の感想:電車や歩道でおしゃべりしている人の近くをなるべく避けます。歩いていてもソーした人の後ろを避ける。マスクを潜り抜けてエアロゾルは飛んでいるからです。

そもそも新型コロナウイルスとは?

上氏:「普通にいる風邪のウイルスの1種ではあるのです。でも全く新しいタイプになってきたので人間が免疫を持っていなかった。だから、免疫反応が出るまでに時間がかかるのです。

・・コロナの特徴は、のどだけではなく血管内や様々な全身臓器にまで感染、影響を及ぼすことです。血管炎を強く起こします。川崎病や腎臓疾患が起きやすくなります。」

私の感想:ガンは細胞の破壊と再生の頻度が高い部分で発症されるという見解があります。

新型コロナは体に炎症を起こすので、今のところ未罹患で無症状ですけれども、体内には影響は受けているでしょうから、2011年の放射能被ばくと新型コロナによって近いうちにガンになるのかな?と考えています。

PCR検査に関しては国内では様々な見解があります。個人的な私の体験ではこれまでに2回検査を受けていずれも陰性でした。

2020年7月9日号のネイチャーによると、PCR検査は「コロナの検査は感度より頻度が重要。」という見解を発表しており、PCR検査を毎週実施することを推奨しています。

ハーバード大学の研究によると、2週間に1回ではダメらしい。

米プロバスケットリーグNBAでは毎日、米大リーグでは隔日、サッカーの英プレミアリーグと独のブンデスリーグは週2回、PCR検査を受けることを義務付けています。(日本では、驚く方も多いと思います)

ここからは私の感想です。

自分の身のまわりの対策しかできないけれど、どうしても、真相が知りたくなって調べます。所詮は俗世間に閉じているから大きな問題ではない、とすることが正しいと思う。

けれど、嘘にごまかされて自分の辿る道を誤って、人にも過ちへ促すことはなるだけしたくはない。ワクチンを打った方が良いのか?打たない方が良いのか?

と問われたか、「打った方が良いですよ、なぜならば・・・」と言うことが根拠をもって、今の私には言えるのです。

無批判にではなく、調べた結果。

上昌広さんは医療界のエリートでした。灘高、東大医学部、第三内科。そこからドロップアウトして研究医ではなく臨床医の道を選ばれた。

上さんは現状の日本の医療の公衆衛生、医療対策の権威に批判的な立場です。確かめてみて、「ココは違う。」とおっしゃる。

私は、日本の今の在り方はなかなか変わらないだろうと思っています。上さんは、このままで居続けることはない。日本は西側から新しい人が現れる、と言っています。

地政学的にみるとその見解は納得感がある。

上さんには、東大剣道部の先輩に国松孝次、元警察庁長官がいます。その国松孝次からこんなことを言われたことがある。

本気でやる人間が一人いれば、

物事は半分終わったようなものだ。

警察庁長官の国松孝次氏が銃弾を受けた事件がありました。権威の中にも本気の人がいたのだと思います。私が本書でもっとも感動した言葉でした。

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