原始神母 ミンク・フロイド

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人生を変える音楽

「人生を変える音楽」という本には、著名人の選んだ、最高の一曲の紹介がされています。みうらじゅんさんにはまっている関係で、「人生を変える音楽」の中にみうらじゅんさんがいらっしゃる事を発見。

みうらじゅんさんにとっての「人生を変えた音楽とは何だったのか?」が知りたくって読んでみました。紹介文はよくわからない、殴り書きのように思えた。

少しトーんダウンした気持ちで、みうらじゅんさんが選んだ曲。全く知らない原始心母。ジャケットは乳牛がケツを向けてこちらを振り向いている写真。

全く意味不明。

ピンク・フロイドはプロレスラーのブッチャーの入場曲 One Of These Days (吹けよ風、呼べよ嵐) も世に送り出しているビッグバンド。ネット検索して曲を聞きました。ちなみに、私の人生に大きくかかわってくれたのは「かすかなしるし」です。

UAさんの歌っている、藤原ヒロシさんプロデュースのだけが良い、作詞はいとうせいこうさん。いとうせいこうさん自ら歌っているのもあるけれど、UAさんの歌声だから良いと思います、わたくしは。

官公庁のシステム構築をしている時、自宅に仕事を持ち帰って朝から晩まで繰り返し繰り返し聞きながら仕事をしていたときに聞いていました。

秋の夜長に月でも眺めながら聞くと、きっとあなたの独自の世界に入り込める。「かすかなしるし」って隠れた名曲と言われているので知らない人多いかもね。

ミステリアスな原始神母

最初に聞いて、全く持って違和感最高。どれにも似ていない感じ。異様なミスマッチの空気感。

ロックバンドにクラシックのコーラスというかオペラ歌手がクラシック音楽会場の舞台に登場するようなドレスでスタンバイ。

一見して「これって醜悪美ってヤツだよな」と感じました。何か縄文土器のような感じがしてくる。人間のようで人ではないような。

縄文土器って化石ですけれど、岡本太郎さんが美術的な価値がある、と言い出してから美術史の中に取りこまれてゆきました。

根深い美には一見すると醜悪な要素がある。

その醜悪美を取り払わずに取りこむ。つまり、原始神母を繰り返し聞いてみました。するとはまった。この1週間は何度も何度もソレだけを聞きたい、そして聞きました。

原始神母 のピンク・フロイドには歌い手がいるけれど歌がない。歌詞が無い。すごいでしょう?

縄文人が奏でていたかもしれない、自分たちで鳴らして共感しあっていた時代の様を、現在の楽器と人の声帯で表現しているように私には感じ取れました。

この女性はたぶんクラシック音楽の世界から誘われるようにして原始神母のバンドに参加したのだろうな、と思った。

あのメンバーの顔触れを全く知らないけれど、雰囲気として、あのような無二な醜悪な音楽をはじめから目指してはいなかったように思えたのです。

言い出しっぺは一人。

その中心メンバーがひとりひとり口説き落とし、理想の音楽を思い描き、試作品を何度も作って、結果、どこにもない世界観を表現して見せてくれているのだと感じました。

2度3度我慢して聞くと、虜になる人はいると思います。

流石!みうらじゅん!おそるべし!

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