太陽の塔の口から出ているのってあれ「なんだこれはっ?」ってずっと見てた。 岡本太郎展

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2022年10月19日、上野の東京都美術館で開催中の「岡本太郎展」に行ってまず感じたのは、「オブジェを見せたいんだな・・」ということ。

絵画作品よりも丹念に室内の色、ライティング、配置を考えて練って、彫刻オブジェが目立っていた会場です。

平日はある程度空いてるだろうと思い立って会場に入ると、でも、かなり混んでいた。若い方々が沢山いらっしゃる印象。ホボどの作品も撮影自由。

撮影可能だと知らなかったんで、カメラは持参していたけれど、ロッカーの中。スマフォでサクサク撮影しました。

若い頃油彩をしていた頃には、1枚の絵画をじっくりと見る、というように鑑賞していました。日展に足を運び、1枚1枚丁寧に鑑賞すると半日があっという間。

どっと疲れる。鑑賞することってエネルギーをすごく使う。

ソーはできないし、疲れたくはないんで、1時間ですべてを見終える感じ。ひとり急ぎ足でドンドンと見て回りました。

岡本太郎さんの作品で釘付けになった作品はこれまでありません。見た瞬間に動けなくなってしまた、全身から感応したのは、わたくしの場合は田中一村の作品

会場を入って(田中一村展のことです)すぐの屏風の烏骨鶏でしたか鶏が下部に配置されている絵の前で動けなくなってしまった。周囲にだれもいなかったら号泣していたと思います。30代だったでしょうか。

解釈を通り越して伝わるものは勝手に伝わるし、吸収したいものは瞬間に吸収するもの。であった瞬間に全身がしびれた。動けない。いつまでもいつまでもココにいる必要があった感覚。

岡本太郎さんは、特別に公開される文化遺産や芸術品の密室保存性に反対し、開かれた芸術を提唱されていたので、その遺志を関係者がつながれたのだと思います。

開催間際の平日だったので、チケット予約せずに見切り発車で会場に行きましたけれど、入場制限があります。チケットはあらかじめ買ってからが良いでしょう。わたくしは運よく?入場できました、感謝!

「痛ましき腕」は池田満寿夫さんに衝撃を与えている作品。岡本太郎さんが抽象絵画ではなく具象でゆくと決めたころの作品。

ずっとこれまで「赤いリボン」だとおもっていたけれど違うね。2つの同じボリュームの価値が対立しはりつめた緊張感。結びつけるけれど、緊張して対峙しているからリボンになったように感じます。

映像を流しているコーナーには人だかり。岡本太郎さんが映像の中で言っていることは知っているんでスルー。

日本の美術界って絵画が良い人でも受け入れないような階層社会です。作品の良さよりファミリーなんだよね、という部分で地位や受章者が決まっている。

いまも昔もかわらない。

東京藝術大学をトップで卒業した岡本太郎さんであれば、その日本の美術界のファミリーの中で左団扇で暮らすことはできたハズ。

ソーしたくなかったんです。(良く知らないけどね本人じゃないし)

だからってみじめな敗北者でいる気もなかった。と感じる。2022年だとできなかったような気がします。太郎さんの生きていた時代は、隙間を許容する、あそびを受け入れる余裕があった。

「あそび」というのは、車のハンドルの「あそび」という意味です。今は無いですね。極端に硬直しきっているとおもう。

今回の展覧会では圧倒的な作品群とオブジェの存在感で満足感はかなり高くなるとおもいます。今回のわたくしの発見。

太陽の塔の口のようなところからでている避雷針のようなひげのようなヤツありますでしょう?

あれってなんなんですかね?

「なんだこれは?」ってかんがえてましたズーッと。避雷針だと思ってきたけれど、違うんじゃ~ないかナ?と。

太陽の塔のデッサンに絵描かれているのか?あと付けされたのか?

ヨーくみてみると、2枚のデッサンにはちゃんと、避雷針のようなひげのようなヤツが描かれています。

ツーことは、「避雷針じゃないんだろうな・・」と思います。わたくしにはどうしても蝶の口に見えた。ある種類の蝶は、口が下にくるくる巻かれていなかったとおもいます。

会場のみなさんが何をドー感じようが自由です。硬直した日本社会で生活しているんですし、展覧会くらいは自由にみたっていいじゃないですか?

2022年の今であれば、完全に封じ込まれた無名のままの芸術家に、もっとも岡本太郎のようは芸術家がいる。感動したのに会場を出て、また同じ日常を生きるのってナンセンスです。

感動って人生を思い切り変えるハズ。

変わらないんじゃ~気やすく「感動した!」とは言ってほしくない。ソレ「感動」じゃないから。

難しくはない。

やりたかったこと、やりたいことをやってみる。無条件に。

そこに「歓喜」がある。

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