宇都出流速読法の繰り返す意味

読書とその周辺

ヴィパッサナー瞑想も宇都出雅巳さんの速読法も繰り返すという点は同じです。

スポーツも練習をして繰り返して技術が会得できます。

ヴィパッサナー瞑想は試験の過去問を解くこととは異質で、自分の欠陥に気づいたり、ひたすら考えずに暴れる馬を調教するように自分自身と向き合う繰り返しだと思います。

ヴィパッサナー瞑想を繰り返す意味は未だによく分かりません。たぶん、脳に全く新しい回路を、使っていない脳の部分に発生させて、その回路を太くするような意味があるのだと思います。

宇都出雅巳さんの速読法は、目次を短時間で何回も繰り返して読む、あとがきを何度も繰り返す。そして本文を超高速にページをめくる。

標準的な読書の仕方ではないけれど、宇都出雅巳さんの速読法は、理に適っていると少し気づきました。何か頭に残る感じがあります。

本で言いたい事の要約が目次です。

その本のエッセンスすべてが考え抜かれた順番で提示されているのが目次。その目次が本の概要の全部。だから、その本のおおざっぱな内容を繰り返して、雰囲気だけでも頭に入れとく。

そこから、結論。本の結論があとがき。

本の全体の雰囲気を目次やはじめの文で知って、さらに結論の短文をまず知る。繰り返すと薄い肌着を1枚1枚着重ねるように知識が加わる。

まず最初に、目次とあとがきを繰り返していくということは、その本の全体のもやっとしたものを知ることです。

そのもやっとしたことを頭に入れてから、本文を読むと。骨に筋肉がつくようにしっかり知識があてがわれます。

骨組みを作って、そこに筋肉を覆わせる。細部を読むことは小さな骨を組み込み、そこに小さな筋肉を被せるようなことです。

本文には知識としてはあまり必要のない形容詞やらお定まりの作法のような文章が付いてきますけれど、そうした夾雑物は極力省いて骨と筋肉を注視する。

そのためには速さがいる。

同じ本を何度も繰り返して読むと、骨組みができて、そこから周りを覆うようにして知識が構造的に組建てられ、作法のようなひな型部分を排除できます。

これまでの読書はアナーキーでとりとめのない知識でした。

けれど、宇都出雅巳さんの速読法は、構造的。

プラモデルを組み立てるようにして知識がある形に変る。

構造的に形にするために繰り返しが最も効果的だと経験値としてわかったので、繰りかえすことを重要視している、のだと思うのです。

宇都出雅巳さんの速読法は、スポーツ寄りの知識習得法なのです。

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