東山魁夷の「道」、本道とは?
先日ご紹介させて頂いた、大杉潤さん。大杉潤のブログが気になって電車の移動中に読んでいると、人生の1冊として紹介されていたのが本書。
スティーブ・ジョブズも孫正義さんも尊敬されていた佐々木正さんを私は初めて知り、さっそく読んでみたくなって手に取りました。
正直な感想としては、今の時代性とは違和感がある。佐々木正さんのご存命中での未来図は今の先ではない、と感じました。
もっとフォーカスしている部分が現在であっても精緻だし、漠然としていたものはクリアになり、どんどんと開発は進んでいると私は思います。
本書の私のとってのとっかかりは、佐々木正さんの「道」評でした。「万巻の書物に匹敵する」。
東山魁夷という日本画家をご存じでしょうか?
私は文京区の電算センターでプログラム開発をして過労で辟易していたときに、食堂の傍らで美術品を販売している外商の美術商に交渉して、どうしても「道」のレプリカが欲しいとせがんで購入したことがある。
「人生で大切なのは求道だ。」という佐々木正さんの東山魁夷の「道」評と私の感想はホボ同じです。
締め切りはいつも2年
佐々木正さんはシャープの元副社長。米国企業といち早く提携して電卓の小型化に成功する。米国留学中に英語翻訳機を開発した若き孫正義さんに投資されている。どの企業も相手にされなかった孫正義さんの恩人。
仕事であれば、3年の経歴が転職時の最低条件。ブログであれば1年で収益化の方向性は見え出す。佐々木正さんは、技術開発でも商品開発でも2年という期限で勝負しされ、成功されてきたという。
2年という感覚が私には新鮮でした。あまり聞いたことがありませんでした。思えば、2年前に国家資格を取得したのに費やした期間は2年。
今は流行っていないんでしょうか、伊藤塾という司法試験合格メソッドで弁護士を目指す人が受講していたカリキュラム。
その伊藤真さんのメソッドも2年で司法試験合格というものでした。
石の上にも3年、という刷り込みを改めて、浮世の乱世の中では2年。を座右の銘にしようと思います。
不遇な時期をどう生きるかだ!
スティーブ・ジョブズさんは佐々木正さんを尊敬されていたようです。鈴木大拙さんが世界に日本の禅を紹介し、その禅をスティーブ・ジョブズは実践された。
洋画家のファン・ゴッホはひまわりの絵で有名で日本でも人気の高い絵描き。ファン・ゴッホを日本人が好きな理由はたぶん、浮世絵をゴッホが好きで絵のモチーフにもしていたからなのだと思います。
日本人か評価せず洋画が進歩的だとして顧みなかった時代に、日本独自の絵画に心底打たれた人がいた。
話しを戻します。
本書で佐々木正さんはスティーブ・ジョブズさんの生きざまを紹介しています。創業したアップル社を追い出されて、逆風時代を経験している。スティーブ・ジョブズさんは、抵抗することなく、その冷遇を淡々と受け入れた。
人生に浮き沈みはつきもの。不遇の時期をどう乗り越えるか?
「自分を信じる」とスティーブ・ジョブズさんは言っていたそうです。私事ですが、最近ブログのアクセスが不調です。
ブログの内容については、ある程度反応は見るけれど、自分を信じて書く、と今朝きめてこのブログを書きだしています。
書に集中しろ!
佐々木正のご幼少の頃、お父様が正少年に書道を教えていた。往来に面した軒下で、新聞紙を広げて、真っ黒になるまで書かされた。
今ならばハラスメントになるんでしょうか?
私も亡き父から、軒下ではありませんでしたが、書の手ほどきを受けたことがある。書初めの宿題があって、1枚の作品を書くのに、毎日何時間も練習させられた。
新聞紙を半紙のサイズに合わせて切って、墨汁は市販のものは買わずに硯で毎回墨をする。朝から晩まで何日も書いた。
そんなことをしている生徒は他にはいなかった。当たり前のようにして作品が評価され入賞した。
佐々木正さんのお父様は、往来に面して、他人の視線が気になるような位置取りをして正少年に試練を与えた。
「他人の目を気にすることなく集中しろ!」
他人の目をきにしているうちは、うまくはならない。
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