伝記ものに騙されるな
この小見出しは、本書にあるものではなくって私が書評する視点です。仲野徹さんが大阪大学大学院の教授だとは知らず、ある書評サイトの書評者としてのみ存じていました。
3年前にポモドーロテクニックの書評をされて拝読させて頂き、そこからポモドーロテクニックに私は興味が湧きました。
本書は、病気と未病の違いといった「病」の本質論から、健康を保つための食・運動・遺伝因子などを平易に、時には関西弁を交えながら、脱力しながらも、着実に興味をもって読み進むことのできる読み物です。
個人的感想ではなく、しかりとエビデンスを交えて証拠を示している。わたくしが最もヘーと思ったのは、野口英世の研究の下り。
何年も前に、長期休暇を利用して野口英世記念館を訪れたのは、子供の頃の伝記書が頭にあったからに違いはない。
野口英世の真実はあまり知られていないように思います。かなりショック。伝記ってヤツは、全然本人そのものを伝えていないということを、今更ながら教えて頂きました。
残念ながら、今では、野口英世の業績はほとんど
否定されています。
詳細は本書でどうぞ。(第6章 病原体との闘い P216)
タバコは絶対だめ!だってさ
できるだけガンにならない暮らしとはどのような暮らし方なのか?
がんにならないため・・というくだりで仲野徹さんは、「がんになることは生きる宿命」と断言されます。ごもっとも。
人間ってヤツは、わたくしも当然にそのヤツなんですけれど、死にたくない死にたくない・・・というだけの気持ちで生きている生き物です。
人の感情を分解し解体し、さらに分解し解体すると、その1感情だけになることがわかっています。近代医学では解明されていないけれど、初期仏教では周知の客観的な事実。
でも、必ず死ぬのに、普段「オレは死なない」と考えている不思議なヤバい生き物、それが人間であり人類。
がんにかかる運命なのに、かかりたくはない。わたくしもソーです。がんにかかって死ぬけれど、なるだけかからない為にはタバコを止めよ!ということらしい。
タバコを吸いながら、玄米を食べて野菜をたくさんとって、食品添加物を避ける私も不思議なヤバい生き物です。
ダイエット法考
ダイエットについての論考がさえている。こんな視点は本が初めて、という驚きです。ダイエット法ではない方法が実はダイエットに効果がある、ということ。
私は、ロングブレスとサプリメントの併用で10kgほどを半年で減量させたことがある。急激に体重が減ったので、健康診断のアンケートでは、ガンかも?の問いに妙に当てはまるマークシート。
医師の問診でも、がんを疑われました。(笑)確かその時には、夕食をかなり減らして、毎食の量を意識して減らしました。
空腹時の脱力・無気力感をサプリで補えて無理なくやせれた。でも、いつしか戻ります。
年を取ってから、減量と増量(20%増量の食品やボディーソープではありません)を繰り返すと、筋肉量が減って余計に脂肪比率が高まるような気がしています。
本書でのダイエット効果抜群なものはご家庭にホボホボ必ずあるものに毎日乗るだけ。詳細は本書でご確認くださいマセ。
代謝医療と笑いとがん
大阪大学大学院の教授としてあっぱれだと思ったのは、代謝医療とか笑いががんに効くと言われていることの真相を解体させてみせてくれた部分です。
何事も、狂信的な感じだと失敗する。不安心理につけこみ、ソコを知っていて振り込め詐欺ってやっています。
胡散臭い、代謝医療も笑いも完全否定はされてません、仲野徹教授の懐の深さであり、科学者としての客観的な公正な分析。
通常の医療を受診しながらも、信頼できるなら併用する、ということで良いと私も思います。
そもそも「笑い」だけでがんが治るなら、そっちの研究を真面目な良心的な科学者が研究しエビデンスを世界的権威ある誌面に公表しているハズなんです。
エビデンスがないということは、効能も証明されていない。全国の温泉であれば、効能の表記はしっかりされています。
どの病に効能がある、どの病では入浴してはいけない、と温泉場の脱衣所に掲示しています。その温泉ほどの効能も証明はされていないのが「笑い」や「代謝医療」だ、ということですね。
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