筋肉の栄養学 川端理香著

読書とその周辺

体質は人それぞれ、でも栄養学でわかること

川端理香さんはアテネオリンピックのチーフ管理栄養士をされ北京オリンピック委員会強化スタッフもされた人。

私は、インド伝承医学のアーユルベーダについて調べたことがあり、人の体質によってカロリーベースだけでは測れない健康・未病・病の関連性を少し知っています。

競技のパフォーマンスではなく、老年期の体質維持を目的として本著を読んでみました。食品添加物について本著で取りあげられているのは想定外であり好感がもてます。

鶏肉では、ブラジル産において基準値を超えるオキシテトラサイクリンという抗生物質を日本の検疫で検出しています。

牛肉や豚肉は、アメリカとカナダ、オーストラリア産で成長促進剤が使われており、肉の選び方についても少し触れられています。安さばかり追い求めても健康に悪影響となればコスパ的に良いばかりではありません。

理想の食事はシンプル

ハムやソーセージなどの練り物。加工肉はガンリスクが高まることがWHOでも報告されています。発色剤(亜硝酸ナトリウム)は胃がんリスクを高めるので、加工肉でたんぱく質を摂取するという考え方はしないよう忠告しています。

本著後半で紹介している食事。ごはん+(目玉焼き+チーズスクランブル+ゆで卵)+(納豆+冷奴)+ブロッコリー+トマト。

ごはん+(焼き魚+魚の缶詰+ちくわ+かまぼこ)+鰹節+すりごま+ミニトマトというメニューも栄養学的に優れた取り合わせとして紹介されています。

かっこ内は1品選択するということです。食品の成分ばかりでなく、体の吸収度を上げるために食物繊維や発酵食品が重要だということ。

トランス脂肪酸は注意!

レバニラ炒めも絶妙なバランスの栄養食。ただし、オイルに気を付ける必要があります。

トランス脂肪酸というのは、マーガリンやショートニングに多く含まれています。油を高温加熱する過程でも生じます。

パンやクッキーにもトランス脂肪酸は少なからず含まれてるので常食は避けたい。

なぜならば、動脈硬化の原因物質だからです。アメリカでは量の表示義務がありますが、日本にはそのような指針がないようです。

似た指摘は以前から知っているので、私はマーガリンはこの数十年食べた事はありません。乳製品の方が体にやさしいと私は考えています。

脂質はすべて1g9キロカロリー

私は食用油はオリーブオイルを常用しています。最近はごま油も加わりました。オリーブオイルは母がちょくちょく使っていて初めて知りました、

オリーブオイルに含まれているオレイン酸(一価不飽和脂肪酸)が 「悪玉コレステロールを減らして、善玉コレステロールは減少させない」からのようです。

どのように優れたオイルもカロリーは一緒。1gで9キロカロリー。摂り過ぎは良くありません。

ただし、脂質を減らすと、ビタミンAやビタミンDの吸収力が体内で弱まる。オイルは適度にとる必須の栄養素です。

肉が健康や老化防止に必要だと良く言われています。けれど、魚。高いけれど魚が良い。

魚の缶詰を本著では推奨しています。筋肉作りでは朝食がかなり大切、「主食+タンパク質」ということを本著で初めて知りました。

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