年金っぽい金融品ってどうなのか?
「5年前」とは定年の5年前ということ。
日本の財政はひっ迫しており、国の社会保障費は国の借金である赤字国債で賄われている。年金支給額だけでは今後、生活費が足りない。
老後の平均余命で換算すると2,000万円不足する計算になるので、個人で2,000万円の更なる貯蓄なり運用をする促しが「2,000万円問題」。
いやいや、3,000万でしょう、や、1,300円で足りる、と、経済の専門家が色々な自説と説明をしていたり。
著者の大江英樹さんは、「2,000万円問題は嘘」と言います。理由は本著で確認されてください。では、民間の年金型保険はどうなのか?
今の状態のまま低金利であると、損だ、と 大江英樹大江さんは 言います。老後に必要になるのは、保険機能の適用による費用の補填以上に現金そのものだ、と言うのです。
私は生命保険が必要とは思わずに生きてきました。住宅ローンを組めば生保に入るし、国の健康保険って中身を調べるとかなり充実していますし。
保険という考え方自体が、支える人が多く、亡くなる人が僅か、という人口増加前提の考え方です。という計算で、儲かるとわかっているから生業として成立している。
保険金を善意で惜しみなく支払いました、よって、保険会社はつぶれました。ということは決してありません。
定年起業の落とし穴
人に勧められて「何となく」始める。コレ最悪。定年での起業。大江英樹さんが注意していることです。
思えば、就活はそんな感じでした私は。
何となくというと軽すぎる。一生を決定する最重要課題が「どの会社に勤めると決めるか?」であり、その会社から内定を勝ち取ることでした。
でも、やはり、なんとなく就活したのです。
周囲で誰もそんな就活というイニシエーション?をしていなければ、そんなコトしたくない。スーツは紺色でワイシャツは真夏でも長袖。
ネクタイをビシッと決める。履歴書の写真を撮影する店を選ぶこともおろそかにしない。イニシエーション。
60歳になる人が就活同然に「何となく・・」ではダメ。こういう人が多いからこそ、大江英樹さんはクギを指すのです。
貯人は貯金に優る
本著を手に取り、ちょうどわたくしも同じこと、「金より人だナ!」と考えており意気投合した部分です。そのように動き出したタイミングでした私も。
人の信頼関係ってお金にならなくとも、つながりって、今大事にされていないけれど、これからは、もっとも活きる、生活防衛機能になると私は感じます。
なんとなくお金を借りる、返す、今度は反対に貸してあげる。料理の調味料がちょうどなくなると、隣に醤油などを借りていた時代がある。
そうした村のような共同体のような、そんなシステムは今後生まれないけれど、人の意識でカタチになる相互援助。取り決めでも契約でもシステムでもないやさしさのつながりの連鎖。
お金ではない相互の交換。
そうした日本に皆無となった換金・ステータス・ゴージャスという意味では役に立たないボロ長屋のお隣さん同士の暗黙の了解=助け合い、という信用の相互作用は生命線になる気が私はしています。
アンチからプロエイジングへ
本著者の大江英樹さんは、能役者世阿弥が言った「時分の花と真の花」という言葉でアンチエイジングに批判的。加齢を芸の味わいに昇華してみせた世阿弥が好きなんだそう。
8月7日は立秋でした。占いの世界、九星方位気学であれば、暦で占います。暦の上では日本はもう秋。立春でも立秋でもいいんですが、「また、あの、立秋というおんなじ日が来たな」と思いますよね。
私もずっとソー思ってきました。
「それって、天動説だよな~」と気づいたのは数年前。
暦も、アンチエイジングも天動説寄りの発想です。
数年前に気づいたことというのは、昨年の立秋点と今年の立秋点は同じなんかじゃ~ない!って当たり前のことです。
わからない?、ですよね。
地球って宇宙の膨張期に今はあって、この宇宙空間を彷徨い動いてる。(もちろん、宇宙には収縮期が必ずあります。)
同じ空間にはなくって、高速で動いている。いまこの瞬間でも、あなたも私も宇宙空間を移動していますよね。感じる人はこの世にもいます。
私は感じませんが、無常だと頭の中では知ってます。
昨年の立秋点と今年の立秋点は同じなんかじゃ~ない !
アンチエイジングが天動説的だと思うのは、若いころのある理想の時点を、変わらない確かな自分の本体だとする錯覚から生まれてくる発想だと感じるからです。
変わらない確かな自分の本体 が天動説時代の地球。に私には思えた。
でも現実は地動であって、変わりゆく自分しかない。
暦による占いは当たる場合もあるし当たらないことも多い。当たらないから頼りにならない理由は、天動説どまりで地動説へ進化していなからです。
人は貪瞋痴の世界を生きているので、蜃気楼を現実にあると信仰します。アンチエイジングをしてもらっても結構。
でも、確かに、プロエイジングは今後流行る。だって現実だもん。
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