どの党に投票すればよいのか?
わからない!という人は、まず、政党を分けてみるとわかってきます。今の政党はどのような仕事をするためにあるのか?
ということがわかりやすいのが、政治学者中島岳志さんの説明です。
政治家の仕事は2つ。(政治学者の中島岳志氏の解説 youtube)
1.お金をめぐる仕事。予算審議をすること。どのようなところからどのようにして国民から税金を払ってもらうのか?そして国民が払う税金を、そのお金の額を大きくして、どういうところに使うのが適正なのか? を決める仕事。(下図の縦軸です。)
2.お金に還元できない仕事。価値の問題を審議する。夫婦別姓というものをどうするか?LGBTの婚姻や靖国神社の公人の参拝をどうするか?といったことは、お金とは異なる価値観を審議すること。(下図の横軸です。)
この図の縦軸がお金の問題を表し、横軸が価値観の問題を表しています。
お金軸にある”リスクの個人化”と”リスクの社会化”の”リスク”というのは、新型コロナに感染して後遺症がある・難病に罹った・会社が倒産した・家が火事になった・といった国民の個々の人生を生きる上でのリスクのことです。
”リスクの個人化”というのは、国家が国民のリスクに対してお金を払わない考え方。自分で民間保険に加入したり、お金を貯蓄して個人個人が未来のリスクであったり、現在の問題に対処する考え方を言います。
個人でリスクに対応する分、税金が少なくて済む。小さな政府であったり、自己責任論と言った考え方になります。
”リスクの社会化”というのは、個々人のリスクを社会のみんなで支え合いましょう、という考え方をいいます。個人で支払うお金=税額が大きくなるのがリスクの社会化です。
”リスクの社会化”の考え方は、大きな政府。トータルの税金額を大きく国民から取る必要があります。
横軸の”リベラル”というのは、様々な価値観の多様性を認める考え方です。自分とは異なる価値観の人を寛容に受け入れて認め合う価値観です。
反対側の”パターナル”というのは、強い立場の人が個々人の価値観に介入していく考え方。私は、今の世界の国家はココに向かう傾向があると感じています。自由は無くなるけれど、なぜか?みんなが向かっています。
Ⅳの場所には2022年4月現在の自由民主党、公明党、日本維新の会がある。ここに、国民民主党が加わろうとしています、たぶん。
Ⅱの部分は、大きな国家を作りみんなで支え合う党。今の日本の真逆のエリア。
このⅡに野党が打ち出す。
お金の問題と価値観の問題で、リベラルでありリスクの社会化をしっかりと打ち出す政策があると、今年の参議院選で躍進できる、というのが中島 岳志さんの考え方です。
中島 岳志さんの考え方と上の図による政党の分類をしてみると、どの政党があなたの価値観や未来にとって喜ばしいのか?ということが、ザックリとスッキリとわかりやすいと思います。
私は昔っから、リベラルでリスクの社会化方面の政党を応援してきていると、今回当てはめて分かりました。
少し話しが変わります。
自由民主党がこの10年くらいで大きく変わったと思います。私の若いころには宇都宮徳馬(とくま)という自民党の議員さんがいて、”軍縮問題資料”という月刊誌を購入していたことがあります。支持したことが1度もない政党ですけどね。
何が言いたいのか?
というといろんな人がいて自由に活動できた党から、総裁と意見を異にする、批判する議員を干すように変わった、というフーに私には見えます。
その党内で石破茂議員は、思ったことを言っている。なので、耳を傾けていました。その石破茂さんは離党しないのか?との問いかけに、こんなことを言っていました。
”自由民主党は国民政党なんですよ・・・”と。
誇らしげに自らの党の別格度の核心と愛着を見せました。
国民政党というと、労働者階級など特定の人々ばかりの、特定の組織利益を代表するのではなく、国民全体の利益を代表することを標榜する政党を指す。のだそうです。
だとすると、特定の考え方ばかりで懲り固まったような自分の所属する党にあって、排除されている立場でありながら、党を擁護するような言葉が痛々しい。
国民政党という言葉が生まれた背景には、安保闘争があった当時に、岸内閣が国民運動とは反対側に舵を大きく取る為に使った言葉のように私は感じます。
国民政党って何なんだろうか?
と考えていました。
そもそも”国民政党”ではない党って無いんではないか?
ということを私は思っています。
どの党も国民の賛成票によって支持されています。そのことをもって”国民政党”だと言って良いと私は思います。
小さな党であったり、主義主張が明解な党であっても、もちろん、国民政党なのです。
2022年。
国民政党という、特定の組織利益を代表するのではなく、国民全体の利益を代表することを標榜する政党は、今どこにあるんでしょうか?
確かに生まれ、育まれている。
と私は知っています。あなたも調べてみてください。
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